本寺は縁起によれば奈良時代の初めの729年、天平元年聖武天王勅願、行基による創建です。養老年間の少し前から行基菩薩がこの地を巡り、数々の教化事業を行い、小笠山を挟み法多山と背中合わせで山深く泉湧くこの地を霊場に見立て、一宇の精舎を建て説法をされたのが始めだったと遠江風土記に伝えられています。
今瀧寺は古くは正瀧寺と称していました。元久元年(1204)今瀧寺の全身正瀧寺十二坊観音堂が建立され、元和元年(1615)現在の今瀧寺と改称されました。本寺は真言密教の道場として繁栄し多くの信者を集めました。
元和8年(1622)当地の人々により再興され、二度と戦火で人材を失うことのなきよう安産を祈願、祈願布を筒にし、祈願成就には底を縫ってお礼参りをする習慣が生まれ、今日に続いています。
現在の今瀧寺の客殿は2018年3月に完成しました。
それまでこの地の安寧と人々の心のよりどころとして役目を果たしてくれた、懐かしの今瀧寺建物の様子です。
思わず懐かしさが溢れてくる方もきっとあるのではないでしょうか。